モラハラとストレス|深キョンが診断された「適応障害」がひとごとじゃないわけ

メンタル

深キョンこと深田恭子さんが「適応障害」と診断され、決まっていたドラマも降板、休業に入ることが発表され、ネットには衝撃が走りました。日々、モラハラ夫との生活でストレスを感じているわたしたちにも、ひとごとではありません。

 

モラハラ夫との生活がストレス以外の何物でもない。気がおかしくなりそうです。

 

わかります。モラハラは一緒に生活するにはかなり大きなストレス要因になります。ストレスが引き金になって起きる「適応障害」とはどんな病気なのでしょう。

 

この記事からわかること:
「適応障害」とはどのような病気ですか?うつ病との違いは?
・ストレスがわたしたちに与える深刻な影響。
・ストレスにうまく対処する方法

 

モラハラとは「モラルハラスメント」簡単に言えば「いやがらせ」「いじめ」です。暴言、無視し続けること、経済的な制限、相手の人格を否定することなどの特徴があります。

 

モラハラとストレス|深キョンが診断された「適応障害」がひとごとじゃないわけ

ストレス

「適応障害」とは、過度のストレスにさらされることによって起こる心身症のひとつです。

 

症状としては「うつ病」とよく似ていますが、うつ病は主に脳の機能障害によって起きるものとされています。一方、適応障害は「ストレスによって引き起こされる心の病気」です。

 

「うつ病」と違うのは、うつ病がこれと言った引き金がなくてもかかることがあり、主に脳が正常に働かなくなって起きるのに対し、「適応障害」は明らかな理由がある、ということです。

 

理由がはっきりしているので、そのストレスのもととなる環境から離れることでよくなることが多いようです。

 

うつ病は薬が効くのに対し、適応障害はうつ病に使う薬が効かない場合が多いのです。

 

逆に言えば、ストレスフルな状況から離れないかぎり、解消が難しいということでもあります。

 

モラハラが原因でストレスを日々感じている人にとって、「ストレスフルな環境から離れる」とはつまり、「別居」か「離婚」しかない。

 

それが、簡単にできるならだれも苦労しない。

 

かなこ
かなこ

モラハラ夫と暮らす人たちにとってこの病気は「明日は我が身」です。

 

だからこそ、この病気について知り、深刻な状況になる前にギリギリのところであっても、心のバランスを取る方法を見つけたい。

 

「適応障害」という病気で思い出すのは皇后雅子さま。

 

雅子さまも適応障害に悩むおひとりです。

 

ご結婚によって皇室に入られたことにより、一般人とは全く違う生活や考え方、習慣などになじめず、やはり「適応障害」と診断されてご公務から離れられました。

 

そして、ご結婚から20年以上たったいまでもまだ一進一退の状態で、完全に回復するまでには至りません。

 

雅子さまにとって「ストレスのもと」、であるかもしれないものは、そのお立場そのものでしょう。そのため簡単にはストレスのもとになる状況から離れられなかった。

 

ストレスが除かれさえすればよくなる病気であるけれど、そうできなかった場合、いつまでも良くならない、ということでもあるのです。

 

それほど、「ストレス」によって引き起こされる病気は深刻なのです。

 

モラハラ夫を持つ人もまた、日々大きなストレス源を抱えています。

 

毎日毎日、ストレスのもととなる状態が続き、そこから逃れる術もない。

 

そんな日常にいる人たちにとってこの「適応障害」という病気、いつなってもおかしくないのです。

 

「適応障害」とは過度のストレスに心身が耐えられなくなっている状態

普段、わたしたちは常にストレスに接しています。ストレスとは心身に「緊張」がある状態です。

 

光、音、匂い、味、触感。これらはすべてストレスのもとになります。

 

進学や就職、転職、部署の移動、人間関係。これらもストレスの要因です。

 

間違えないでほしいのは「ストレス」はすべてが悪いものではないということです。

 

それはいままで自分が気がつかなかったことに気づかせ、新しい発見や学びを与え、生活に活気をそえます。

 

けれど、それが自分の許容範囲を超え、かつ長い時間その環境に置かれたままになると、やがて心や体は疲れてしまいます。

 

心も体も健康な時なら、緊張をほぐすのはそれほど難しくありません。深呼吸ひとつでもリラックスできます。

 

また、人間は環境に適応することができるので、初めは違和感のあることでもだんだんその環境に慣れ、むしろその環境が心地よいと感じるようになることもあります。

 

ところが、あまりにも環境が変わりすぎたり、自分にとって慣れない環境や仕事、ショッキングなできごとが続き、心身に負荷がかかりすぎると、「ストレス」として感じるようになります。

 

例えば、仕事中は注意深く、緊張しながら仕事をしているかもしれません。緊張を強いるような場面の多い仕事というのものはあります。

 

ところが、仕事が終わって帰宅してもまだ緊張したままでリラックスできない。

 

そして、その緊張した状態が抜けないまま、また次の日も仕事が始まる。

 

はじめはそれほど影響を感じないかもしれません。

 

でも、それがある日突然、仕事に行くと手が震え、脂汗が吹き出し、動悸が止まらない。息苦しさも加わってきて気が遠くなる時がある。

 

その状態はもう、心と体がストレスに耐えられなくなっているのです。

 

これが「ストレス障害」、または「適応障害」と呼ばれるものです。

 

ストレス障害の分類

「ストレス障害」はおおざっぱに言うといくつかに分類されています。

・急性ストレス障害
・PTSD
・適応障害

急性ストレス障害

何らかのショックをうけ、大きなストレスを感じたときに起きます。

 

たいていはその直後に症状は表れ、震えたり、眠れなかったり、急に泣き出したくなったり、ストレスを受けた直接の原因となったことができなくなったりします。

 

事故にあったり、大きな災害にあったりしたときに表れることが多いようです。

 

たいていは数日から数週間でまた元の通りに生活できるようになります。

 

PTSD

いま起きたできごとではないけれど、ずっと昔にであった恐ろしい経験などをずっと後になっても不意にその時の状況や感情を思い出し、体に不調をきたすことがあります。

 

なんらかの虐待や、たくさんの人が巻き込まれた大きな事故、災害などによってPTSDを抱えるようになることがあります。

 

JR福知山線脱線事故や阪神淡路大震災、東北大震災などのあと、多くの人がPTSDに悩んでいます。

 

また性的な暴行を受けたり、学校でのいじめの経験などにあって、人と話したりすることができなくなり、仕事が長続きしないとか、男性を見かけるだけで過呼吸や動機などの不調を起こす人もいます。

 

家から出られなくなったり、働けなくなったりして経済的にも困窮することがあります。

 

適応障害

ストレスフルな状況に長く耐えてきて、ある日突然体が動かなくなったり、朝起きられなくなったりして仕事にも行けなくなることがあります。

 

たいていの場合、本人はストレスフルな状況であることがわかっていますが、周りの人には気がつかれていません。

 

普通に生活しているように見えていて、その限界を突破したときに突然体が「もう無理」とストライキを起こすのです。

 

「5月病」というほうがピンとくるかもしれません。

 

周りがそろそろ新しい生活に慣れてきて、もう大丈夫だろうと周りが安心するころに発症します。

 

本人にとっては自分の環境の変化に順応しよう、頑張ろうと必死になってやってきたものの、キャパオーバーの状況が続いたため限界が来てしまったんですね。

 

適応障害の原因ははっきりしています。

 

まずはストレスの原因となっている状況を解消することです。

 

それとともに体調を整えるために必要ならばお薬を使って体の不調を取り除いていきます。

 

ストレスによって起きる心身の症状

ストレスが長く続き、慢性化してくるとだんだん気力が低下し、「鬱病」のような症状が現れるようになります。

 

たとえば、眠れない。いつもイライラしている。急に泣き出したくなるような、いつも悲しい気持ちが取れない。

 

そういう状態が続くと今度は、朝起きられない。体が動かないから仕事に行けない…

 

こんな状態が2週間以上続いているなら、ストレス障害を疑ってみてください。心療内科や精神科を受診し、早く手を打てば重症化を防ぐことができます。

 

「ストレスぐらいで病院なんて」と、軽く見ないでください。

 

家族や周りにいる人たちも、ストレス障害の症状が表れている人に、「もっと強くなりなさい」とか「ストレスぐらいでなんだ。ちょっと気分転換でもすればすぐよくなる」なんて言わないように注意してください。

 

自分や自分の周りにいる人に次のような症状はないですか?

 

ストレスによって起きるメンタルの不調

次にあげる心身の状態をチェックしてみてください。

  • 疲れやすい
  • 気分が落ち込み、いつも憂うつな気分だ
  • 好きだった趣味などが楽しめなくなった
  • 体重の減少または増加、食欲の異常な減少または増加
  • 何か決めなければいけないことがあっても、決断できない
  • 思考力や集中力が低下している。時々ぼーっとすることがある。
  • いっそのこと消えてなくなりたいと思う。死にたいとすら思う。
  • いつもなにかに追い立てられるように気持ちが焦る。イライラしやすい
  • 自分は価値のない人間だと思う。そんな自分がいや。周りに対して申し訳ない。
  • 寝つきが悪い、夜中に目が覚める、朝早く目が覚めてしまう、どれだけ寝ても眠気がとれない、などの睡眠に関する問題がある

 

この時点で、本人や周りの人が気がついていれば早くに手を打つことができます。

 

ですが、たいていの場合ストレス障害にまでなる人は一般的に、「我慢強く」「人に自分の弱さをさらけ出すのが苦手」な人が多いように思います。

 

そのため、この時すでに心も体も悲鳴を上げているのに、その状態を無視しがちです。

 

そして次にあげるような身体症状が現れるようになって初めて、周りの人も本人も、ようやくその状態が「おかしい」と感じるのです。

ストレスが原因かもしれない病気

  • 顎関節症
  • 慢性的な頭痛、動悸
  • めまいや、手の震え
  • 腰痛、リウマチ
  • 眼精疲労、眼瞼痙攣
  • 過換気症候群、喘息
  • 慢性的な蕁麻疹、アトピー性皮膚炎、円形脱毛症
  • 十二指腸潰瘍、胃潰瘍、過敏性大腸炎など慢性的な胃腸炎

 

もちろん、こういった症状はストレス以外の理由で起きることもあります。

 

むしろ、思い当たるストレスもないのに、このような症状があるならば早くしかるべき医療機関に行くべきです。

 

いずれにしても、素人判断で「単なるストレスだから、そのうち治る」とか、逆に「こんな症状があるから自分はストレスに弱いんだ」と考えてしまうのではなく、このような症状が続くなら、専門の医療機関を受診するようにしてください。

 

薬をしばらく飲むことで軽減するならそれでよし、そうでなければどうにかして環境を変える必要があります。

 

「たかがストレス」と甘く見ないでください。

 

心身の不調を感じたらできるだけ早く、専門的な支援を受けてください。

モラハラ夫との生活のストレスがすぐには解消できない時

 

適応障害はストレスフルな環境から離れることでよくなる病気です。

 

モラハラはDVです。

 

DVを受け続けて平常心を保ち続けられる人はいません。

 

毎日のように浴びせられる暴言、無視、あなた自身を否定する言葉、いやがらせの攻撃。

 

それに耐え続ける苦痛は、あなたの精神と体をどんどん蝕んでいくのです。

 

一番いいのは、モラハラ夫との生活をやめることです。距離をとることです。

 

とはいえ、経済的な不安や、自分が夫からのモラハラが原因でストレスを受けているのだと理解するまでにかなりの時間が経過していて、すでに心身の不調を抱えているかもしれません。

 

そんな人にとって、「離婚」や「別居」は、解決策としてすぐには考えづらいかもしれません。

 

それでも、ストレスフルな環境から離れない限り、心身ともに状態が良くならず、長引けば長引くほど回復にも時間がかかる、というのは確かです。

 

わたしのアカウントのタイムラインに時々流れてくる「タヒねばいいのに」というのは、モラ夫を持つ妻たちの正直な気持ちでしょう。

 

でも、それっていつのことですか?それまで待つのですか?その何年、何十年かの間にあなたの精神と体は悲鳴を上げ続けるのではないですか?

 

夫が死ねば、確かにストレスは取り除かれるけど、その時に人生を楽しめるほどの健康と時間が残っているでしょうか。

 

せっかく得た自由を楽しむ健康も、自分の人生の時間も残っていなかったということにならないうちに、できれば行動してください。

 

「すぐにはどうしようもない」「状況を変えるのは簡単じゃない」かもしれません。

 

ならば、できるだけストレスをためずに逃す方法を見つけられますか?

 

からだを動かすことや、趣味を持つこと、寝る前のかんたんなストレッチなど、できることからやってみましょう。

 

一日でも、夫と離れて息をつける時間を持てますか?

 

カウンセリングを受けることはできそうですか?

 

カウンセリングは自費なので、ちょっと敷居が高いですか?

 

それなら、誰か親しい友達でもいい。誰か、自分の気持ちを話せそうな人はいませんか?

 

「自分がDVにあっているなんて恥ずかしくて誰にも話せない」と考えないでください。

 

「誰かに話すこと」が、状況を変える第一歩だからです。

 

そんな人が誰もいないなら、わたしに話してみませんか?メールでのやりとりにはなりますが、あなたの辛い気持ちを言葉にすることから始めませんか?

 

まとめ:ストレスによる「適応障害」を避けるためにできること

ストレスは「たかが」ですむものではなく、深刻なストレス障害を起こすケースがあります。

 

「ストレスによる負荷が大きい」と自覚したら、できるだけ早く状況を変える手段を取ってください。

 

こちらはストレスについての厚生労働省のサイトです。参考にしてください。

ご案内

 

「死にたい」という気持ちが消えない時の連絡先です。

「命の電話」全国の番号一覧:

https://www.inochinodenwa.org/lifeline.php

メールでの相談もできるようです。こういった公的機関の番号をいつも手元に置いておくといいかもしれませんね。

 

うつ病と適応障害の違い:

うつ病 適応障害
原因がはっきりしないことが多い 原因がはっきりしている
薬が効く 薬が効かないことが多い

いずれにしても、心身の不調が2週間以上続いているなら、「こんなことぐらいで」と思わずに専門家のいる医療機関を訪ねてください。

 

コロナ禍の中、夫が在宅ワークになったりしてなお一層ストレスがかかる状況の人もいるでしょう。

 

なんとかこの状況でもストレスをうまく逃す有効な方法が見つけられるといいですね。

 

最近、アメリカのアラバマ大学の研究で「自然の多い公園で20分過ごすだけでストレスが軽減される」という論文が発表され話題になりました。

 

いきなり病院へ行ってお薬を飲むことに抵抗があるなら、まずはこんなところから始めてみるといいですね。

 

ストレスによる自律神経の乱れにはヨガもおすすめです。

 

まだ何とかなると思う人も、そうでないところまで来ている人も試してみる価値はあると思います。

 

わたしは、寝る前のヨガでぐっすり眠れることが多くなりました。

 

自宅でできる人はぜひ、ヨガも試してみてください。

【無料体験あり】ヨガでストレス解消!おすすめのオンラインレッスン5選
モラハラ夫との生活はストレスの多いもの。ストレスによって体調が悪くなることはよく知られています。ストレスに強い体を作り、いつかモラ夫と別れて自由になる日のために、心身ともに健康でいるために、早い段階で手を打ちましょう。

 

家庭内でおきる問題であるだけにすぐに現状を解決するのが難しいとしても、少しでも自分にとって安らげる環境を作れますように。

 

このブログでは、モラハラにあっている被害者だけでなくモラハラをする人たちが「モラハラとはなにか」について知り、モラハラをやめてハッピーになることをめざします。

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