幸せになりたいと願って結婚したのに相手は「モラ」だった。愛し、愛されてずっと添い遂げるつもりでいたけど、あまりに辛い結婚生活に見切りをつけてお別れ。もう二度とこんな思いはしたくないけど、やっぱり人恋しい。いいご縁があったらまたもう一度。
そう願う人もおられるのではないでしょうか。たくさんある「縁結び」の神様の中でも古い歴史とご利益で知られる京都は下鴨神社、相生社を訪ねました。
下鴨神社(相生社)で縁むすびのお参りと美しい源氏物語おみくじ
下鴨神社は京都市左京区にあります。正式には「賀茂御祖(かもみおや)神社」といい、古くは古事記や日本書紀などにもその記述が残る由緒正しい神社です。
源氏物語の中にも登場し、物語にも深くかかわってくる言葉が多くあります。源氏物語にも登場する葵祭の斎王代はここ、下鴨神社にある「御手洗の池」で手を清めます。
「縁むすび」として霊験あらたかなことで知られているのは下鴨神社の末社である「相生社」。
相生の社は下鴨神社の境内に入る直前にある、小さなお社です。
下鴨神社の壮大さに圧倒されて見過ごしてしまわないように気をつけてください。
この日も多くの人が訪れていました。
ご祭神は「産霊神(むすひのかみ)」
新たな命を生み出す力を司ります。
この小さなお社が縁結びの神様として昔から信仰を得てきた理由は一本の不思議な木にあります。
相生の社の左にご神木としてまつられている「連理の賢木」。「京都の七不思議のひとつ」とも呼ばれる不思議な木です。
別々の木がなぜか一本になり、根元には子供の木。
枯れて一生を終えても、下鴨神社の広大な境内の中にある「糺の森」の中に、また生え出て再び一生を共にする。
一生を共にできる良い人とのめぐり逢いを願って、多くの人が訪れます。
良縁を結ぶこのお社には特別な参拝の方法があります。
相生社へのお参りの方法
まずは、お社の隣にある「授与所受付」で絵馬を求めましょう。
「良縁」とはいっても縁にはいろいろなものがあります。
「良い結婚相手とめぐりあいたい」
「子供が欲しい」
「やりがいのある仕事がしたい」
それらもみな「縁」です。絵馬に願いを託して奉納します。
絵馬は初穂料として500円です。
余談ですが、神社独特の表現で「○○円お納めください」「○○円お納めいただきました」という言い方がとても好きです。なんだか気持ちがしゃんとします。
絵馬についている紅白の紐を良縁を願いながらギュッと強く結びます。
この場合、良縁は何回あってもいいということでちょうちょに結んでいいのでしょう。絵馬を持ったまま相生社の前に進みます。
ここからがちょっと変わっています。
女性は反時計回りに、男性は時計回りにお社の周りを2周します。この時、心の中で自分の願いを具体的に思い浮かべながら。
そして3周目の途中で絵馬を「絵馬掛け」にかけて納めます。お社の前に戻ってきたら「二礼二拍手一礼」でお参りします。
もちろんこの時にも、お願い事を思いながら。
そして最後に「連理の賢木」にかけられている紐を2回引き、鈴を鳴らしてお参りを終えます。
カップルで行った人は紐が二本あるので一本ずつ引いてください。(2021年8月現在、コロナ感染症の拡大により、紐は撤去されています。早く感染症が収まり、また鈴が鳴らされる日が来ますように)
そしてお参りが終わったら、授与所に戻り、おみくじを引いたり、一つ一つ違う美しいちりめんで織られたお守りをぜひ購入してください。
ちりめんの美しいお守りは新しい出会いを祈って、若い方に差し上げました。
自分のためには「心願成就」の「むすびまもり」を。こちらも美しい和紙でできています。
わたしはこれからの、新しい目標にかなう出会いとご縁がありますようにとお願いしてきました。
源氏物語がモチーフの美しいおみくじ
おみくじは十二単を模したもの。
開くとこんな感じです。
源氏物語の中に出てくる和歌が一首。
「波乱の兆し」と出ました。もうこれ以上波乱はいらないです。
せっかくなので下鴨神社にもお参りし、戻ります。
下鴨神社は広大な「糺の森」の中にあり、真夏のこの日は予想気温38度でしたが、森の中、境内の中はひんやりとした風が吹きわたり、とても気持ちのいい場所でした。
重要文化財三井家下鴨別邸
このあたりにはいろいろ見どころがあります。
下鴨神社への参道に入る手前の道沿いにある「旧三井家下鴨別邸」。
こちらも下鴨神社にお参りに行かれるならぜひ寄ってほしいところ。広大な敷地にたたずむお屋敷は木々に囲まれ、まるでジブリの世界に迷い込んだよう。
外気温は優に37度を超えているはずですが、この敷地の中には木立の中を吹く風がひんやりととても心地よく、町の中とは思えない静けさに包まれた場所でした。
外縁やお庭でお抹茶やこの時期ならではの、かき氷などをいただくことができます。
下鴨神社へお参りした後、ここでしばらく休憩していってください。とてもいいところです。入場料500円でというぐらい満足感あります。
下鴨神社への行き方
下鴨神社への行き方はいくつもあります。
おすすめは京都の街並みを眺めながらのバス移動。JR京都駅、阪急河原町駅のどちらからもバスが出ています。「下鴨神社前」で下りてください。
〈JR京都駅から〉
〈阪急河原町駅から〉
個人的には電車がすきなので、電車移動の手段もご紹介します。
京都には「阪急電車」と「京阪電鉄」という大手私鉄が乗り入れており、下鴨神社へ行くなら京阪電鉄に乗ってみてください。
最寄りの駅は「出町柳駅」
「祇園四条」から特急で3駅です。関西でも珍しいスタイルなのですが、特急に特急券が必要な車両とそうでない車両とが混在していて、特急券を買うとハイクラスな車両で旅行を楽しむことができます。
でも、一般の車両でもかなりハイクラスだと思います。電車の好きな方はぜひお試しあれ。
〈JR京都駅から京阪で出町柳駅へ〉
〈阪急河原町駅から京阪で出町柳駅へ〉
泊まって京都を楽しむ
京都はとても近いため、泊りで行くことはないのですが、今回は夏休みなのにどこにも行けずに家で動画ばかり見ている子供と二人で一泊してきました。
値段も手ごろで、お部屋も朝食も大満足でした。まさに「お値段以上」。四条河原町まで歩いて10分、阪急電車で2駅の便利な街の中にあってこのお値段。大満足でした。
泊まったホテル「アーバンリゾート四条」はこちらから。
一泊朝食付きで¥6090!(大人二人税込み、宿泊税込み)
朝食もビュッフェ形式でたっぷりと、洋、和食からデザートまで。
このホテル、各部屋にはバスタブはなく、シャワーのみですがその代わりに大浴場があります。ホテル備え付けの部屋着で部屋の外に出ることもできるので大浴場にも気軽に行くこともできますよね。
フィットネスがあったり、子供の添い寝OKだったりとファミリーに優しいホテルでした。
京都は四季折々に楽しめる街です。
夏の京都は暑い。でも、その暑さを忘れるほど見どころもたくさんあります。一日では周りきれない。京都に行くならぜひ泊りで。
今回京都を訪ねた時は本来なら「祇園祭」の真っ最中。夏の京都の風物詩です。今年はコロナ感染症のため残念ながら2年連続で山鉾巡行は中止となりましたが、通りには山鉾が出て神事が行われている様子を見ることができました。
祇園祭はそもそも都で疫病がはやった時に、疫病退散の神事として始まりました。来年こそは感染症が収まってまたあのにぎやかな祇園囃子が戻りますように。
まとめ
モラ夫と別れても、一人でいるのはつまらない。もうモラと出会うことがありませんように。そう思いつつ、やはり誰かよい人がいたらと願う気持ちも本心です。
「安井金毘羅宮」で縁切りを願い、「下鴨神社」で良縁を願う。
どちらも同じ京都です。次に訪れる時にはどちらの神社にも「心願成就」のお礼参りのために訪れたいと思いながら京都を後にしました。
縁切り神社「安井金毘羅宮」についてはこちらの記事をどうぞ
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