幡野さんの件がいまいちわかってません。何が問題だったんですか?わたしもあの相談者の言ってることは大袈裟だと感じました。モラハラってそもそもなんですか?
わたしも今回とても考えさせられました。
幡野さんはどこで間違えたのか。
間違えたとしたらそれは何が原因なのか。
そんなわたしは夫からモラハラを受けていると気が付かないまま20数年暮らしてきた人。離婚を視野に、ついにアパートを借りて別居スタート!
モラハラってなに?
毎回前書きで載せていますがいま一度。
モラハラとは「いじめ」です。
強い人から弱い人へ向けられるいじめです。
それは「相手を思い通りにコントロールする」ためです。
大農場主と奴隷。
あるいは専制君主と臣民
その関係は「支配者」と「被支配者」。
あなたはいままで「いじめ」にあったことはありますか?
身近なところでいじめられていた人を見たことはありませんか?
✔昔のいじめはわかりやすかった。
そう、ドラえもんでのジャイアンとのび太くんの関係。
ジャイアンは見た目にも乱暴でがさつだったし、のび太はおとなしくて勉強ができなかったり運動ができなかったり。
そんなのび太はいつもジャイアンにいじめられて、時には服を破られたり殴られたり。
でもなにかとのび太をかまうんですよね。
「心の友よ~」なんて言うことも・・・。
だけど、ジャイアンがほんとうにのび太君を「友達」だと思って大切にしているように見えますか?
でもだんだん「イジメはだめ」という認識が一般的になり、いじめっ子はあからさまな暴力に訴えることができなくなった。
✔いじめは陰湿になり、表から見えなくなった
「表からは見えなくなった」ために、暴力には抵抗があると思っていた人がそこに加わりやすくなった。
Lineグループでいつのまにか一人だけ外されてのけ者になっていたり、いつもグループの中にいるんだけどへんなあだ名をつけられて道化的な役割を求められたり、からかわれたり。
✔モラハラといじめの共通点
いじめっこはそもそもモラハラマインドの持ち主です。でもジャイアンも大人になり成長したように、社会性を身に着けてモラハラマインドを自ら修正していく人もいます。
けれど、それが修正されないまま結婚した時、家庭内でのモラハラは簡単におきます。
夫婦のどちらかがモラハラマインドの持ち主であったとき、その力は立場の強い方から弱い方へ向けられます。
日本では圧倒的に男性優位の社会であるためにほとんどの場合夫から妻へ向けられることが多いのですが、妻から夫へ向けられることもあります。
でもその圧倒的な悪意は、一見どこの夫婦の間にもあるような行き違いのようにも見えるのです。
表からは見えません。
仲のいい夫婦も喧嘩することがあるでしょう。
喧嘩をすれば口をきかないこともある。
からかってその反応をみるということもある。
今日は疲れているからセックスしたくないという日もあるでしょう。
でも、そんなどこの夫婦にでもありそうな一場面が「モラハラ」になると毎日毎日のことになるのです。
ささいなことでも、それが毎日毎日続けばどうですか?
だんだん心が削られていきませんか?
「お前はだめだ」「だめだ」「だめだ」「だめだ」「だからおまえは」・・・
そうしてモラハラを受けた人はいつの間にか本当に「自分はダメな人間なんだ」と思うようになります。
これが「モラルハラスメント」です。
モラハラとは:自分より弱いと思う相手に繰り返し向けられる「悪意」すべて
一つ一つはささいなことかもしれない言葉、からかい、行動かもしれない。でもそれが度々、繰り返しになれば相手の自尊心や自信を傷つける。わざとであれ、無意識にであれそれは「モラルハラスメント」です。
幡野さんが炎上したわけ
すでにCakesの当該の記事は削除されていて読むことができなくなっていますが、読まれた方も多かったかと思います。
23歳だという女性から夫についての悩みの相談が幡野さんが答える相談コーナーに寄せられました。
なんで僕に聞くんだろう。 (幻冬舎単行本)という色々な悩みに対して、カウンセラーでもなく本業はフォトグラファーである幡野さんが答えるコーナーは名物企画になっていました。
その答えは時に暖かく優しく、時に相談者は読まない方がいい、と幡野さんがご自分で言ってしまうほど厳しい内容のこともありました。
だけど、そんな幡野さんもモラハラの恐ろしさについては全く理解していなかったことをあの一件で自ら明らかにしてしまった。
✔人は自分の経験していないことを本当に理解するのは難しい。
出産経験のある方なら、産みの苦しみについて「痛い」ということは聞いて「知ってる」けど、実際にどれぐらい痛いのかは実際出産を経験して初めて「あ、ぜんぜんわかってなかった」と気づいた、いうことがありませんか?
モラハラはDVです。
しかも明らかな暴力よりももしかしたらたちが悪いかもしれないとさえ思います。体に傷が残るわけではなく、自分が経験している辛さを人にわかってもらうことがとても難しいからです。
そのことが多くのDVを受けてきた人、カウンセラーを含む支援者の強い反発を買いました。
モラハラを含むDVを受けてきた人たちは、自分たちの悩みを打ち明けたときに相手が本当は自分のことを大げさな嘘つきだとバカにしているのではないかという恐怖を感じました。
それは「もう人には話すまい」というあきらめに変わる。
もしかしたら、自分の境遇を変えようと必死にもがいていた人たちの心を折ってしまったかもしれません。
幡野さんに思うこと
わたしも幡野さんのファンです。わたしが夫と別れて一人で生きていこうと決心したのも幡野さんが、DVを受けているという「はる」さんの悩みに答えた言葉に励まされたからでした。
だから幡野さんの今回の問題はとてもショックでした。
わたしは、幡野さんが傷つけた相談者の女性に対して謝罪されたことは本当に良かったと思います。
モラハラをする人(幡野さんのしたことも立派なモラハラです)は許しがたいけれど、モラハラをする人にやり返して傷つけることはしたくない。
わたしは幡野さんがモラハラやDVについて学んでいく、と宣言しておられたことは心からのものだと信じたいです。
そうしてモラハラがなんなのかということを知らなかった人たちがそれを学んでモラハラをやめ、モラハラされて辛かった人もいなくなればいいなと思います。
その「はる」さんが幡野さんに対して感謝しつつも書かれた今回のことに関する苦言もよければ読んでみてほしいです。
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