モラハラされて仕返しに無視してたら夫に「お前こそモラハラ」って言われました。悔しいです!わたしはずっと我慢してたのに。夫も少し苦しめばいいと思う。
モラハラ被害者あるあるかもしれません。
そんなわたしは夫からモラハラを受けていると気が付かないまま20数年暮らしてきた人。離婚を視野に、ついにアパートを借りて別居スタート!
「被害者の加害者化」とは?
カウンセラーの谷本恵美さんの著書
「カウンセラーが語るモラルハラスメント」。
これはモラハラを受けた人たちにぜひ読んでいただきたい一冊です。
谷本先生が語る「被害者の加害者化」という危険。それはモラハラの被害者だった人が陥りやすい落とし穴かも。
被害者だったはずなのにいつのまにか加害者?どういうことでしょうか。
✔「被害者の加害者化」とは
「自分が被害者として負ってきた傷を癒す方法を、モラハラパーソナリティより優位な立場に立とうとすることで癒そうとする」こと(本文から)
どういう意味でしょうか。
被害者はモラハラに気づき自分は被害者だという認識を持つようになります。
『自分は被害者としてたくさん我慢を強いられてきた』という強烈な怒りの感情に支配されます。
今すぐにでも離婚したい。
けれど経済的な問題への不安がある。
その被害者は経済的に苦しいその状況に耐えられないと考えて離婚しない(または戻る)ことにします。
それは「自分(被害者)が決めたこと(選択)」です。
それなのにその選択をしたのは「夫のせいだ」と考える。
または「夫はわたしにひどいことをしたのだからわたしを養って当然なのだ」と考えることも含まれる、と先生はいいます。
✔逆モラハラ?
これは社会でも「弱者」として虐げられていた人たちにありがちなことです。
それまで虐げられていた人たちが「正当な権利」以上のことを求め始める。
初めは同情的に見ていた人たちもやがて愛想をつかし、離れていきます。
被害者であった人たちが「加害者」となっていくのを冷ややかに見るようになります。
もちろんその原因を作ったのは虐待していた側なのですが。
何事も「正当な範囲」を超えるなら、逆に批判される側になることもありますね。
「毒親」になる危険
「被害者の加害者化」のもう一つの側面は「毒親になる」危険です。
被害者心理をケアしていないと、自覚のないままに加害者になってしまう。
それは、モラハラ環境にまだいても、離れていても同じですね。
生きている限り悩みやイライラは無くなりませんが、ちゃんと自分の力でケアできれば、明らかに悩みやイライラの質は変わってくる。
そんなことをいつも思います。— 谷本惠美 (@emi_oth) November 10, 2020
被害者は自分がされたことを同じように自分の周りにいる人にするようになることがあります。
あまりにも長いことモラハラにさらされてきたために自分がしていることがモラハラだと気がつかないのです。
世の中にモラハラと呼ばれる人の多さと「毒親」と呼ばれている人の多さには関係があると思います。
「毒親」たちも人生のどこかの段階でモラハラに傷つき、そのまま心が癒されないままなのかもしれません。
被害者が加害者にならないために
ではモラハラの「被害者が加害者化する」ことをどうしたら避けられるのでしょうか。
「被害者の加害者化」は、被害者がモラハラの支配から逃れ切っていないときに起こります。
②自分の傷をいやすこと
「自分は自らここにいることを選んだ」(逃げられない、という洗脳状態にあることも含めて)いう意識を持つ。
それは「なぜ自分はこんなつらい思いをしているのか」ということに目を向けること。
人は「なぜ」かという理由を知りたいものです。
それをパートナーのせいにして自分の選択から目を背けるならモラハラなパートナーと同じです。
逆に「理由」がわかれば耐えられる、ということでもあります。
モラハラを受けた人は自分で思っているよりも深い傷を負っています。
「被害者の加害者化」を避けるために。
一番いいのはモラハラマインドな人のそばから離れることです。
それがどうしても今はできないと思うなら、なぜ自分は夫から離れないのか。
自分の心を探るのはあまり気持ちのいいことではないかもしれないけれど、あえて、やる。
なにより子供がモラハラを受け継いでいくことがないようにしたいですね。
コメント