もともとあまり器用なほうではないうえにモラハラな夫が同じ空間にいるだけで緊張して余計に失敗することが多いです。そしてまたそれを責められます。完璧にできる人なんかいないと思うけど。
そういう人多いです。
そんなわたしは夫からモラハラを受けていると気が付かないまま20数年暮らしてきた人。離婚を視野に、ついにアパートを借りて別居スタート!
モラハラパーソンは0か100かで考えがち
モラハラにあっているという人たちの中にはとても優秀な人であることが多いです。
それでも「自信がない」「自分はダメだ」と思っているのです。
それは「モラは0か100かで考えるから」です。
モラハラパーソンにとっては「100点」でなければ意味がないため、相手の「できたところ」「よいところ」は「あたりまえ」。
「できていないところ」をどんどん減点していくのです。
しかもその「完璧」とはモラハラパーソンの持っている「完璧」の基準なのです。
その完璧にはその時その時で基準が違ったりします。
モラハラパーソンの気分によっても変わります。
その「完璧」の基準はモラにしかわかりません。
そんな「完璧」をモラハラパーソンはあなたに要求するのです。
そりゃ無理です。
あなただけじゃありません。ほとんどの人には無理でしょう。
できるとしたらそれはちょっと人間離れしたハイスペックな持ち主かモラに負けないメンタルの持ち主です。
そういう人はモラに何を言われても淡々と自分のやるべきことだけをきっちりやるからです。
・「やるかやらないか」
・勝ち負けにこだわる
・相手の容姿にケチをつける
これがモラの基準になるようです。
✔「やるかやらないか」
モラはせっかちです。
そして人には人のペースがあるということを忘れがちです。
「なんでできないんだ」
「さんざん時間はあっただろう」
というようなことを言って相手の自尊心を奪います。
この手の「完璧にやれ」パーソンは「やるかやらないか」の二択しかありません。
しかも「すぐに」でなければなりません。
「今すぐに」できなければできなかったとみなされます。
モラハラパーソンの「完璧にできる」をこなそうと思ったら普通の人はつぶれてしまいます。
✔勝ち負けにこだわる
常にモラは勝たなくては気が済みません。
いつも自分は「パーフェクト」でなければなりません。
見下しているあなたが自分より秀でているところがあってはならないのです!
ゆえにあなたをこき下ろします。
あなたがいかに「ダメで」「使えないやつ」で「ポンコツか」を懇切丁寧に教えてくれます。
余計なお世話です。
✔容姿にこだわる
モラは容姿にこだわります。
それは美しい人と一緒にいると「自分の格が上がったように感じる」からです。
美しいのはすばらしいことです。みんな好きです。
ですが人間、みんな年を取ります。
若いうちはだれでもみんな美しい。
それでも年月が経つうちに女性は妊娠や出産、加齢とともに若いころの美しさは衰えます。
ですが、モラはそれを許しません。
「白髪がある女はいや」
「ドラム缶」
「痩せれば?」
などの失礼なことを平気で言い続け、あげく若い女性と不倫したりすることもあります。
そしてそれを「年を取って美しさを失った」妻のせいにするのですから救いようがありません。
モラは美人が好き、なんだそうです。
おそらくはそうなのでしょう。
これもモラの「100(完璧)」を求めるゆがんだ認識ゆえなんでしょうね。
女性の外見やスタイルに異常にこだわる人は「モラ」になる可能性があるということは頭の片隅に置いておいてもいいかもしれません。
モラハラ被害者の自分に対して「0か100」を求めてしまう癖
モラハラを受け続けてきた人たちは必ずその影響を受けています。
自分に自信がなく自分はダメだと思っているのです。
それはもしかしたら長い間モラハラな環境に置かれ、そう「思い込まされてしまっている」だけかもしれません。
というのは、モラハラ被害者の人と会ってお話しているととても優秀な人が多いからです。
仕事の面にしろ外見にしろ。
✔自分を追い詰めない
「0か100か」「やるかやらないか」で自分で自分を追い詰めてしまっていませんか?
モラの「完璧」はその時その時で基準が変わることを忘れないでください。
毎日まったく同じ条件、同じコンディションということはあり得ません。
「完全であろう」とする人はがっかりします。
完全な人なんかいないからです。
モラハラパーソンだって同じです。
自分だってできないのに人に「完全さ」を求める人のほうがおかしいのです。
被害者はまずそのおかしさに気が付かなくてはなりません。
モラハラ被害者が陥りがちな別の落とし穴とは
モラハラな環境に置かれてきた人は自分では気が付かないうちに「0か100か」の考え方に毒されていることがあります。
モラハラ被害者であったがゆえに「モラアンテナ」が発達して、自分の周りにいる人の「モラっぽい」言動に敏感になっているのです。
日本人の8割はモラ、とわたしもよく言いますが。
確かに日本人はその伝統的な男尊女卑的なものの考え方ゆえに「モラっぽい」言動やあなたの意見を否定する人に対して「センサー」が反応してしまうことがあります。
でももしかしたらそれはモラハラではないかもしれません。
「自分に共感してくれる人=いい人」「共感してくれない人=モラ!」というような極端な反応をしないようにしたいと思います。
みんなそれぞれに違った感じ方をするし住む場所、年代、環境が違えば感じ方も考え方も違って当たり前。
そこを間違えないようにしないと、自分で自分の周りの人をみんな「モラ」にしてしまいかねません。
そしてモラから離れよう、離れようとするあなたは自分の居場所を求めて永遠にさまようことになるかもしれません。
✔モラハラな環境を生き抜いてきた人へ
最後にモラハラカウンセラーの谷本恵美先生の本から。
相手の意見や態度 が、あなたの人格を否定していないものならば、「 自分とは違うんだなあ」「 相手にも相手の考え方があるのだなあ」 と、肩の力を抜いてください。そのこと以外は意気投合できる、 お互いに得るものがある相手かもしれません。(谷本 惠美.:「モラハラ環境を生きた人たち」. 而立書房. Kindle 版.)
モラハラ環境を生きた人たちがたどる回復への過程で起きること、感じること、考え方。モラハラについて知りたい方、支援したい人の必読書。
モラハラについて考える人のバイブル。何度も増刷され今回で10回目。ベストセラーであり、ロングセラーです。モラハラってなんだ?まずはここから。
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