「『介護脱毛』ってなに?」「誰かに聞くのも、自分でするのも恥ずかしい……」「メリットもデメリットもありそうだけど、よくわからない」「自分ではできないけれど、料金もかかりそう」「白髪になっても、男性でもできるの?」
……若くはないし、今からはもう必要のないことだと思っていませんか?
脱毛はもはや、若い世代だけのものではありません。実はいま、親の介護に直面している40代以上のミドル世代で、『介護脱毛』を選択する人が増えています。
「介護脱毛とは」
介護脱毛とは、デリケートゾーンの脱毛をすることで、自力での排泄ができなくなったときに、陰部の清潔を保ちやすくすることです。介護をする側もされる側にとっても、マイナスイメージになりやすい排泄の問題。
その度に、トイレに行って自分で拭けないのが実際です。アンダーヘアについた汚物によって皮膚がただれたり、臭いが強くなったり、本人が辛いだけでなく、一緒に暮らす人や、介護する方も巻き込むことになります。
「介護脱毛は必要ない?」
介護を受けるかわからないのに備えが必要でしょうか?もちろん、誰にでも必要になるわけではありませんが、アンダーヘアが整えられていない状況では、介護の負担が大きくなります。
蒸れや汚れなど不快感が長引くだけではなく、次にまた頼みにくい心境になったら…。と心配になることも。
いつ訪れるかわからないその時を気持ちよく過ごすために、検討してみませんか?
「介護脱毛のメリット」
介護脱毛は、介護する側にもされる側にもメリットがあります。いつか、自分が介護される側となった時に、介護してくれる人に負担をかけたくないと思うのは、ごく自然なことです。ここからは、メリットについて解説します。
デリケートゾーンのトラブルを防ぐ
手足の自由がきかなくなったり、排泄が自在にできなくなったりするときは、いずれやってきます。排泄物は、アンダーヘアに付着しやすく残りがちです。そうなると、手早く、快適に処理できるとは限りません。
汚れが肌に残ったままになり、肌トラブルの原因にも。デリケートゾーンのトラブルは、年齢が進んでからは治りにくいことも多々あります。そういった起こりがちなトラブルを、未然に防げます。
清潔を保てる
健康なとき、デリケートゾーンの清潔は当たり前のことかも知れませんが、介護される側になると問題になることがあります。
おむつは頻繁に替えることが難しく、雑菌が増えがちです。
どうしても蒸れやすいので、かゆみや臭いの元となります。アンダーヘアが減らせると、清潔に維持できるため、快適に過ごせます。
介護負担が減る
排泄は、デリケートな問題です。アンダーヘアの処理がされていると、汚れの有無が見やすく、拭き取りやすいので、スムーズな介助が可能になります。
特に、プロフェッショナルでない方の負担を大いに軽減できます。介護される側にとっても、手間をかけている…という心理的な負担が減ります。
介護脱毛のデメリット
メリットの多い介護脱毛ですが、デメリットもあります。
一度脱毛すると、元に戻せない
しっかりと脱毛処理をした後、毛は生えてこなくなります。元に戻したいと思ってもやり直しができません。どこまで脱毛するか、仕上がりを医師とよく相談して、納得したうえで施術を受けましょう。
痛みが伴う
陰部の脱毛の際、痛みを強く感じる方がいるのは事実です。痛みに弱くて心配な方は、麻酔を使用することが可能です。カウンセリングの際にそのことを相談しておきましょう。
介護脱毛の注意点
介護脱毛において、注意したい点があります。クリニックでなくても、自分で脱毛処理くらいできるのでは?と思う人もいるかもしれません。ここからは、自己処理することのデメリット、また脱毛ができる条件やタイミングを確認し、注意点を解説します。
自己処理のデメリット
肌を傷つけやすく、毛嚢炎や色素沈着などの肌トラブルを起こしやすいうえに、しばらくすると再び毛が生えてくるため頻繁に処理しなければならず、手間もかかります。
白い毛は脱毛できない
医療脱毛は、メラニン色素に反応して、毛根や周囲の組織を破壊します。そのため、白い毛には反応せず脱毛できません。一方、白い毛も脱毛できる「ニードル脱毛」は、毛穴に直接極細の針を入れるので、強い痛みを伴います。
介護脱毛は医療脱毛が早い
いま40代以上の脱毛が増えています。親の介護に関わるようになり、いずれ来る自分の介護のことを考えたときが、介護脱毛の始めどかといえます。また、脱毛は医療行為であり医療機関でしか行なえません。正しい施術で、確実に結果を出したいものです。
白髪にはニードル脱毛という方法も
針脱毛とも呼ばれ、毛穴に極細の針を挿入し発毛組織を一つ一つ破壊する脱毛法です。レーザー脱毛できない白い毛や太く硬い毛の脱毛も可能ですが、地道な治療になるため、施術時間が非常に長く、高額になりがちです。
介護脱毛に関するよくある質問
介護脱毛に関してよくある疑問を取り上げました。
介護脱毛の範囲はどこまで?
介護脱毛の目的は、デリケートゾーンの清潔を保つことです。部位は”VIO”と呼ばれる3ヶ所で、V:ビキニライン、I:性器まわり、O:肛門まわりを指します。
介護脱毛では、IやOメインに行う方が多いですが、V範囲についても、汗をかくと蒸れる実感がある場合必要性を感じる方も多いでしょう。
事前のカウンセリングで、どんなデザインにするかをよく確認し、しっかり希望を伝え納得してから施術を受けましょう。
施術できない人もいますか?
脱毛する部分の過度の日焼けや傷、ニキビなどトラブルが起きている方、アトピーやケロイド体質の方は、クリニックに相談しましょう。
また、てんかんや甲状腺の疾患、心疾患などの持病がある場合、重篤な事態を回避するために受けられない可能性があります。
病院から処方されている薬を内服している方も、詳しくは医師に相談してください。当日の体調不良や、生理中、予防接種の前後もトラブルが起こりやすいので、避けたほうが無難です。
恥ずかしくないですか?
脱毛の施術は、一般的に恥ずかしさを感じることがないよう工夫されています。特に、介護脱毛を取り入れているクリニックは、個室制やプライバシーに配慮されている所も多く、施術者と顔を合わせなくて済むようになっている場合もあります。
また、施術にかかる時間をできるだけ短くするために、事前処理の必要性も確認しておきましょう。カウンセリングでは、施術の内容だけでなく、不安点をスタッフと共有することも大切です。
費用は大体いくらぐらいですか?
介護脱毛は自由診療となるため、健康保険や介護保険は利用できません。また、クリニックによって費用が異なります。医療脱毛は効果が高い分、ある程度費用もかかります。
しかし、VIOは部分脱毛のため、5回でおおよそ5万〜10万円という設定にしているクリニックが多いようです。この中に、事前処理や麻酔の料金が含まれているか、さらには、体調不良や生理中などで予約を取り直す場合、キャンセル料が必要かどうかも確認しましょう。
何歳までできますか?
年齢制限はありません。個人差がありますが、医療脱毛はレーザーがメラニン色素に反応することを利用しています。そのため、色素の薄くなった毛や白髪の脱毛は難しくなります。
そのため、できるだけ早く脱毛を始めたほうが十分な脱毛効果を得ることができます。VIOの脱毛が完了するまでに1〜2年もしくは2〜3年はかかることを考えると、50代のうちに始めたいものです。
メンズにも介護脱毛はおすすめ!
美容医療が広まり、男性の美容意識も高まったことによって、脱毛も一般的になっています。これは、若い世代だけのことではありません。
男性の介護脱毛ができるクリニックも増えており、男性のみのスタッフが対応している所もあります。女性よりアンダーヘアも太く、毛量の多い男性は、肌トラブルも起きやすいものです。
そのため、メリットの大きさを男性本人も実感しやすいといえます。ぜひ、クリニックに相談してみてください。
介護脱毛は特別なことじゃない
脱毛はもはや、若い人だけのものではありません。40代以上のミドル世代からの求める声に、各クリニックもどんどん対応しています。これからの高齢化社会、ますます寿命は伸び、いつ介護をする側になるかわかりません。
また、高齢になる前に不慮のことが起き、介護される側にならないとも限りません。介護をする側もされる側も、どちらの負担も減らせて、快適に過ごすための介護脱毛。まだ比較的健康で、時間のある今のうちから備えていきませんか?
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